テオフィル・ゴーチェ著の『スピリット』にインスピレーションを受けたフィリップ・ガレル監督(「恋人たちの失われた革命」)が、これを基に生み出したモノクロームの悲恋映画。
パリの写真家フランソワ(ルイ・ガレル)は、撮影で出会った既婚の女優キャロル(ローラ・スメット)と激しい恋に落ちる。夫が不在の間、二人は愛し合うが、彼女がロンドンで役を得ると、そこで出会った俳優と親しげな姿を見せたりして、フランソワは彼女の愛が本物なのか疑うようになる。やがてキャロルの夫が帰ってくると、フランソワは逃げるように部屋を去っていく。後日キャロルが精神病院に入院したことを知るフランソワ。退院した後もキャロルはフランソワを翻弄するが、そんな彼女に彼はつれない態度を示す。フランソワを心から愛していたキャロルはこの世を去り、フランソワは彼女の墓石を写真に撮る。
その後フランソワはエヴ(クレマンティーヌ・ポワダツ)という女性と交際するようになる。彼女は妊娠し、結婚を前提に両親にも紹介される。だが鏡の中に現われるキャロルの姿を見たフランソワは、自分が本当に愛していたのはキャロルだったと気づくのだった。
スタッフ・キャスト
[監督]フィリップ・ガレル
[出演]ルイ・ガレル、ローラ・ヌメット
上映時間:1時間48分
配給:2008年フランス映画/ビターズ・エンド配給
公開日:6月23日公開
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