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Interview

「ラム・ダイアリー」のジョニー・デップ

常に体制に反抗していたハンターと僕には多くの共通点があるんだ

「ラム・ダイアリー」の原作者であり、親友であった作家の故・ハンター・S・トンプスンについてジョニー・デップは熱く語る。

『あれは1994年の12月だった。家族や友人と雪の中でクリスマスを過ごそうとコロラド州のアスペンに行ったら、知り合いに会い、ハンター・S・トンプスンを紹介したいと言うじゃないか。前々から彼の作品を読んで感動していたから、ぜひと答えてね。ウッディー・クリーク・ターバンというレストランに12時30分に来いと言われて、あまり期待しないで行ったら、午前1時頃に正面のドアでバタンと大きな音がして、僕は奥の方に座っていたのだが、男がズンズン入ってくるや僕の目の前に手を差し出してきた。「はじめまして。私の名前はハンターです」その瞬間、僕らはガチッと合致したんだよ。
 同じケンタッキー州出身、彼はレイビルで僕はオーウェンズボローというのも原因かもしれない。そのまま自宅に来いと言われて付いていき、壁に美しいニッケル仕様の12ゲージのショットガンが飾ってあったから誉めると、撃ってみたいかというので頷いたら、外に連れていかれ、爆弾を作ろうと言う。プロパン・タンクやニトログリセリンを合わせて爆弾をこしらえ、これをターゲットに使い、僕は最初の一発で命中させて80フィートもの炎が燃え上がって、午前3時頃に2人で射撃をしてね。ものすごく広い裏庭で、僕が弾丸や爆弾にまったく物怖じしないのをいたく気に入ってくれて、その夜からハンターとの深い付き合いがスタートしたんだよ』

 白のシャツにベレー帽というヨーロッパ人のようなスタイルで現れたジョニー・デップは、尊敬するハンターの話になるといかにもうれしそうに、細かいことまでなぞって思い出すのがひどく貴重なことのように語ってくれる。ゆっくり味わいながら、亡き師であり友人であった彼のことをいま、人に伝えるのが大事な使命であるかのように。

『17歳の時、ハンターの「ラスベガスをやっつけろ」を読んで、なんて奇抜な考えの持ち主なんだろうと笑いに笑ったね。以来、彼の本を片っ端から読んで、読者として既につながりを感じていた。彼の正直さ、人間や状況を鋭く観察してそれを文字にする能力。読むとクレージーでウソばかり書いてあるようだが、僕は彼と一緒に暮らしたこともあるから、すべてが本当にあったことだと証言できる。狂気の沙汰をやってのける痛快な男なんだ。それでいて南部の男だから、基本的な礼儀とか女性をいたわる心をしっかり持った紳士でもある。彼の台所で、夜を徹してフィッツジェラルドからヘミングウェーまで文学の話をしたものだった。彼は僕の兄貴であり、親友であり、師であり、いまもなお僕の中にしっかり存在して生きているんだよ』

(続きはSCREEN7月号をご覧下さい)

PROFILE
[出生地]ケンタッキー州オーウェンズボロ生れ
[生年月日]1963年6月9日

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